東芝|複数事業における不適切会計・虚偽記載

東芝の不正会計。第三者委員会の調査範囲の税引前損益の要修正額は累計マイナス1,518億円。対象は2008年度から2014年度第3四半期。

【休日の不正会計シリーズ|東芝(2015年)】

損失を来期に送ると、来期はもっと苦しくなる。
東芝の不正会計は、その連鎖が膨らんだ事件でした。

目次

何が起きた?

2015年に発覚。第三者委員会の調査範囲で、2008年度〜2014年度第3四半期の税引前損益の要修正額は累計▲1,518億円。

利益をどう大きく見せた?

  • 工事:原価見積りや損失引当金を過少に計上
  • 映像:費用の計上を先送り
  • 半導体:在庫評価などで利益をかさ上げ
  • パソコン:部品供給時の価格差額を製造原価から控除し、利益を先取り。期末の過剰な部品供給でも利益をかさ上げ

なぜ止まらなかった?

報告書は、経営トップらの関与、過大な利益目標である「チャレンジ」、上司に異を唱えにくい企業風土、内部統制の機能不全を指摘しています。

利益を先取りし、費用や損失を先送りすると、翌期の利益はその分厳しくなる。それでも高い目標が課され、さらに会計処理で埋める。この繰り返しが問題を長期化させました。

2015年12月、金融庁は有価証券報告書等の虚偽記載について、73億7,350万円の課徴金納付命令を決定。

万次郎の視点

内部統制を考えるときは、承認の数に加えて「経営トップにも異を唱えられる仕組み」があるかを見たい。

決算を読むときも、利益の伸びだけでなく、キャッシュフロー、在庫、原価見積り、損失計上の根拠を複数期で照合する。違和感は、不正と断定する根拠ではなく、追加確認の出発点です。

一次資料

東芝2015年7月21日公表資料PDF2ページの関係段落。累計マイナス1,518億円を黄色で強調。
公表資料PDF2ページの抜粋。黄色は確認箇所に付した編集上のハイライトです。対象期間の第3四半期までという範囲はPDF299ページの別紙2-1で確認しています。

不適切会計データベース

重要度:critical状況:resolved区分:misconduct

事案概要

対象企業
東芝
case_announcement_date
2015-12-07
case_status
resolved
case_categories
premature_revenue|expense_omission|disclosure_violation
case_classification
misconduct
affected_periods
2008年度~2014年度
scheme_summary
複数事業で利益の過大計上が生じた大規模な不適切会計問題。

万次郎の分析

severity
critical

情報源

case_disclosure_url
https://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2015/2015/20151207-1.html
investigation_report_url
https://www.global.toshiba/jp/ir/corporate/pr/others/opr2015/opr20150721.html
x_post_url
https://twitter.com/a/status/2109593160162725966

案件データ

会社東芝
公表日2015/12/07
区分不適切行為
重要度重大
検証状況内容確認済み
類型売上の前倒し計上/費用・損失の未計上/開示不備・虚偽記載
影響期間2008年度~2014年度
推定影響額(百万円)—

概要

複数事業で利益の過大計上が生じた大規模な不適切会計問題。

会計処理・手口

複数事業で利益の過大計上が生じた大規模な不適切会計問題。

一次資料

本DBは公表資料を整理したもので、法的評価を独自に確定するものではありません。「不正」「誤謬」等の区分は一次資料の記載と確認状況に基づきます。

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