本記事は2026年11月5日発表の決算を分析したものです。Xは週内に分散して11月6日に公開し、ブログも同日に掲載しています。

電子ピアノやエレクトーンのヤマハ。楽器の販売と価格・製品構成の改善で事業利益は回復しましたが、IFRS営業利益には米国関税還付43億円も含まれます。楽器需要の回復と一時的な利益を分ける決算です。
2027年3月期中間(2026年4月1日~9月30日)、IFRS・連結。売上収益2378.73億円、9.9%増、事業利益222.87億円、74.2%増、IFRS営業利益267.71億円、114.6%増、親会社帰属利益186.70億円、91.4%増、基本EPS42.44円。会社の事業利益は売上総利益から販管費を引いた指標です。
会社概要資料の億円丸め値で、楽器は売上1595億円、13.6%増、事業利益154億円、99.8%増。北米等の需要、新商品、価格適正化、円安が寄与しました。音響機器は売上708億円、4.6%増、事業利益70億円、30.2%増ですが、ホームオーディオは低調でした。全製品・地域が同じ強さではありません。
米国関税還付43億円は「その他の収益」に計上され、事業利益とIFRS営業利益の差に影響しています。事業利益の回復自体と、還付による上積みを区別し、還付込みの営業増益率を継続的な需要増の割合とは読みません。
営業CFは207.93億→312.78億円。営業債権等の減少107.93億円が流入し、税金支払は86.57億→46.02億円へ減少。一方、在庫増131.33億円は流出でした。投資CFに含む有価証券売却・償還収入256.81億円は、本業のキャッシュ創出ではありません。
通期売上4900億円・親会社帰属利益310億円は据置、事業利益は380億→400億円へ引上げ。会社は価格適正化の進展を見込む一方、欧州・中国やコンシューマー音響の弱さ、金融収支の悪化も織り込んでいます。
会計士の読み方:価格・製品構成による採算改善と円換算効果、還付を分けて持続性を見ます。次回の第3四半期決算では、地域別の楽器販売、還付を除いた利益構造と在庫回収を確認します。一社の好調を楽器業界全体の回復と断定しません。
対象は発表日の日経225構成で確認。厳格判定は発表前・同一期間の直接市場コンセンサス未取得で対象外。次点判定はコンセンサス不存在未確認、翌年度12か月会社予想未公表のため対象外。参考良好は発表前通期売上4900億円の単純50%=2450億円に実績が届かず非該当。会社通期予想の単純按分・季節性未調整の参考値で、直接の中間予算や市場コンセンサス超過とは区別します。
2026年11月5日発表・同日確認。
一次出所:
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120261104564850.pdf
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120261105565047.pdf
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120261104564708.pdf
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/component?idx=nk225
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