セラミックナイフでも知られる京セラ。中間決算を動かしたのはAIデータセンター向け部品の伸長で、GaN事業などの一時損失を吸収して増益となりました。身近な製品の印象と、連結利益を動かす事業の大きさを分けて読みたい決算です。
2027年3月期中間、2026年4~9月、IFRS連結。11月2日15:00発表。売上高は9,913.85→1兆783.37億円、8.8%増、営業利益は419.45→656.09億円、56.4%増。営業利益率は約4.23→6.08%、親会社利益は555.40→734.30億円、32.2%増でした。
コアコンポーネントは売上3,681.73億円、19.7%増、事業利益504.73億円、68.1%増。電子部品は売上2,152.82億円、23.2%増、事業利益は0.17→195.98億円でした。AI向け半導体パッケージ・ファインセラミック部品・コンデンサ需要が寄与する一方、電子部品には当期の不動産売却益等と前年の事業譲渡損失の反動も含まれます。
ソリューションは売上2.9%減でも事業利益50.9%増。米国機械工具子会社の譲渡による売上減を除けば増収との会社説明です。GaNデバイス事業ののれん・無形資産減損約295億円と、エネルギー関連製品の引当約76億円、計約371億円の一時損失も計上しています。事業利益の合計とIFRS営業利益・税前利益を同一視しません。前年の事業区分は組替後の比較です。
為替は売上を約630億円、税引前利益を約120億円押し上げた会社試算です。営業利益への同額効果とはいえず、増収全額を数量成長とみなしません。通期売上予想は2兆800→2兆1,200億円へ上方修正する一方、営業利益1,600億円・親会社利益1,600億円の予想は据え置きました。
営業CFは1,003.43→1,453.64億円へ増加しました。在庫増426.18億円は流出ですが、法人所得税の支払・還付の差引流出は509.09→295.76億円へ縮小。減損はCF計算で294.78億円を加算しており、利益減額と同時の現金流出ではありません。KDDI株式売却収入は投資CF側で、本業の現金創出とは区別します。
会計士の読み方:AI需要、為替、売却・減損、税金による現金増減を分けると持続性が見えます。会社内で強弱があり、AI向けの好調を電子部品業界すべてに広げることはできません。次は高付加価値品の数量・利益率と、在庫・一時損失後の収益改善を確認します。
選定は11月2日の日経225公式構成によります。参考良好は直前通期売上2兆800億円・EPS122.04円の50%に対して売上は上回る一方、実績EPS56.73円は61.02円を下回るため非該当。今回EPS予想123.62円への変更には計算に用いた期中平均株式数の違いがあり、親会社利益予想の増額ではありません。厳格は市場予想未取得、次点は対応する翌期予想等の4条件がそろわず成立しません。
一次出所・確認日2026年11月2日
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