半導体の調達・技術支援や企業のサイバーセキュリティを担うマクニカHD。AI需要で利益が大きく伸びても、債権と在庫に現金が必要になりました。半導体商社では増収・増益と資金負担をセットで読む必要があります。
2027年3月期中間、2026年4~9月、日本基準連結。11月2日15:00発表。売上高は5,754.35→8,312.93億円、44.5%増、営業利益は175.06→335.18億円、91.5%増。営業利益率は約3.04→4.03%、親会社純利益は110.21→222.78億円、102.1%増です。
半導体事業の売上は7,213.39億円、46.7%増、営業利益292.58億円、117.1%増。AIサーバー向けに加え、半導体装置・FA、車載の在庫調整終了による需要回復を説明しています。品目別のアナログ売上は74.8%増、メモリ118.6%増で、すべての製品が同じ伸び方ではありません。
サイバーセキュリティの営業利益は89.07億円、14.8%増。一方、CPSソリューションは増収でも営業損失37.28→46.47億円へ拡大しました。自動運転EVバスの導入期間長期化と費用先行、顧客の車両開発中止などが影響。前年数値は新しい3セグメント区分へ組替後で、半導体の勢いを新規事業まで一般化しません。
営業CFは236.14億円の流入から325.69億円の流出へ転じました。売上債権増による883.09億円、在庫増436.24億円の流出に対し、仕入債務増390.31億円が流入です。損益の伸びと回収・在庫調達の時間差が大きく、増益だけで自由に使える現金が増えたとはいえません。財務CF344.68億円の流入は本業の現金とは別です。
通期予想は売上1兆3,000→1兆6,700億円、営業利益520→675億円、親会社純利益320→460億円へ上方修正。CPSは販売計画見直しと投資継続が残ります。自己株取得決議後の未実行分を、今回のEPS予想に既に織り込んだとみなしません。
会計士の読み方:成長に伴う債権・在庫増は直ちに不良債権や不良在庫を意味しませんが、回収遅延や在庫回転の悪化がないか確認が必要です。次は半導体需要の継続と、売上増が回収に変わる時期、CPSの費用先行縮小を見ます。この一社から半導体商社全体の回復を断定しません。
選定は公式採用ページが示す日本の半導体ディストリビューターシェアNo.1。根拠はGartnerの2021年売上高基準、2022年3月9日公表で、2026年現在の確定率や半導体製造全体の首位とはしません。参考良好は直前通期売上1兆3,000億円・EPS179.21円の単純50%を、実績8,312.93億円・124.74円がともに上回ります。季節性未調整の参考進捗で会社の中間予算超過とは別。厳格は市場予想未取得、次点は対応する翌期予想等がそろわず成立しません。
一次出所・確認日2026年11月2日
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