住友化学の増益を動かした持分法と在庫評価、半導体材料の明暗

住友化学の増益を動かした持分法と在庫評価、半導体材料の明暗

半導体用フォトレジストや農薬、飼料添加物を展開する住友化学。増益の中心を探ると、持分法投資損益の改善と石化の在庫評価差益が大きく、全事業で需要が一様に回復した決算ではありません。

2027年3月期中間(2026年4~9月、IFRS連結)、11月2日13:30発表。TDnetの一覧タイトルは2026年3月期ですが、原短信表紙・実績期間は2027年3月期です。売上収益は1兆953.94→1兆1,727.87億円、7.1%増。コア営業利益は1,087.16→1,445.31億円、32.9%増、IFRS営業利益は1,036.85→1,380.58億円、33.2%増です。

持分法投資損益は273.39億円の損失から366.95億円の利益へ640.34億円改善。会社のコア営業利益にも持分法損益は含まれます。エッセンシャル&グリーンマテリアルズはコア利益621億円で807億円改善し、ペトロ・ラービグの改善や樹脂の在庫評価差益が寄与しました。これらを全て販売数量増と解釈しません。

ICT&モビリティは半導体プロセス材料の需要拡大がある一方、LCD事業構造改革に伴う前年の譲渡益剥落もあり、コア利益は319億円で12億円減少。住友ファーマ区分は436億円で538億円減少しました。後者は連結処理等により上場子会社の単体開示値と一致しないことが原短信に明記されています。

営業CFは576.65→665.53億円。棚卸資産増による782.72億円の流出を営業債務増803.98億円が補っています。非支配持分からの払込968.75億円は財務CFであり、本業が稼いだ現金に含めません。

通期は売上収益2兆3,600→2兆4,900億円、コア利益2,150→2,700億円、IFRS営業利益1,770→2,150億円へ上方修正。会社は半導体材料の出荷増等を理由に挙げます。会計士としては、在庫評価差益と持分法利益の継続性、運転資本の支払時期が次の確認点です。石化・電子材料・医薬の動きの違いを、化学業界全体の一様な回復に広げません。

日経225公式構成で選定。参考良好は同時に修正した計画へすり替えず、直前通期売上2兆3,600億円の単純50%=1兆1,800億円と比較すると実績は未達。EPSのみで認定しません。厳格は発表前市場予想未取得、次点は対応する翌期予想等がそろわず成立しません。按分は季節性未調整の参考値で、会社の中間予算ではありません。説明会の未確認発言・成果報酬リンクは使っていません。

一次出所・確認日2026年11月2日

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