リンナイの決算:最高売上でも採算は低下

本記事は2026年11月5日発表の決算を分析したものです。外部接続の利用上限により、ブログの公開は2026年11月6日となりました。

リンナイの決算:最高売上でも採算は低下

給湯器「エコジョーズ」のリンナイ。売上は中間期として過去最高でも、日本のコスト増と中国の需要・在庫調整で営業減益でした。米国の増益には関税還付も含まれ、住宅設備の需要回復と一時要因を分けて読む決算です。

2027年3月期中間、2026年4月1日~9月30日、日本基準・連結。売上2164.15億→2399.20億円、10.9%増。営業利益227.25億→215.41億円、5.2%減、営業利益率は約10.5%→9.0%へ低下。親会社株主帰属利益139.08億円、12.6%減、EPS100.73円でした。

日本は売上984.43億円、5.1%増でも営業利益81.47億円、24.2%減。会社はエアバブル商材・エコジョーズの伸長に対し、原材料高と製品保証引当金の増加を説明しています。中国は売上222.96億円、11.0%減、営業利益15.33億円、64.4%減。販売台数減に加え、低価格帯への移行と流通在庫削減に向けた販売抑制で、固定費を吸収しにくくなっています。

米国は売上379.68億円、7.6%増、営業利益24.51億円、112.8%増ですが、関税還付の受領も寄与しました。主要会社のタンクレス給湯器販売台数は6.3%減で、円換算の増収・増益を主力商品の数量回復とはみなしません。一方、豪州は売上285.18億円、39.5%増、営業利益16.40億円、54.1%増。会社は電化への転換や補助金を背景としたヒートポンプ給湯器等の販売拡大を説明しています。

会計士の読み方:営業CFは226.32億→304.87億円へ増加。売上債権・契約資産の減少140.12億円は流入、在庫増29.38億円と法人税等支払93.53億円は流出です。製品保証引当金の増減は前年21.32億円の減少から当期9.74億円の増加へ変わりました。引当金の積み増しは損益上の費用とCF上の調整が異なるため、減益と営業CF増加は両立します。今後の保証対応・支出も確認点です。

直接の上期会社計画は売上2310億円・営業利益196億円。実績はそれぞれ89.20億円、19.41億円上回りました。前年同期比では営業減益でも、上期計画超過とは両立します。通期の売上5000億円、営業利益505億円、親会社利益363億円、年間配当106円は据え置きです。

業界への示唆:新築住宅が弱くても買替・高付加価値品や電化が需要を支える一方、原材料高、保証費用、地域在庫で採算は分かれます。一社で住宅設備業界全体を断定せず、次は日本の価格・原価差、中国の流通在庫正常化、米国の還付要因を除く利益の持続性を見ます。

対象・判定根拠:会社の11月5日説明資料12頁にカナダのタンクレス給湯器シェア1位の記載を確認。率・対象データ年・数量/金額基準は非開示で、世界全体や給湯器全体の首位へ広げません。厳格は発表前の直接市場コンセンサス未取得で対象外。次点は翌年度12か月会社予想未公表・コンセンサス不存在未確認のため対象外。参考良好は通期計画の単純50%=売上2500億円・EPS131.355円に実績がともに届かず非該当。季節性未調整の参考進捗と直接上期計画を区別します。

2026年11月5日発表・同日確認。

一次出所:
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120261102563229.pdf
https://www.rinnai.co.jp/ir/document/pdf/202609result.pdf
https://www.rinnai.co.jp/ir/document/pdf/202609reference.pdf

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