コンセック(9895)、分配可能額0円で4,749万円を配当 外部調査が内部統制不全を指摘

コンセック(9895)の外部調査結果。分配可能額0円で1株27円・総額4,749万7,239円を配当。原因、責任、再発防止の要点。
コンセック(9895)の外部調査結果。分配可能額0円で1株27円・総額4,749万7,239円を配当。原因、責任、再発防止の要点。

コンセック(9895)は2026年11月6日、2025年3月期末の分配可能額が0円だったにもかかわらず、1株27円・総額4,749万7,239円の期末配当を実施していた件について、外部調査結果と再発防止策を公表しました。

株主総会の2日前、代表取締役と取締役管理本部長は会計監査人から分配可能額が足りないとの説明を受けました。しかし、株主への通知や議決権行使、送金準備が進んでいたことなどから予定変更は困難と判断し、そのまま議案を付議して配当を実施しました。金額だけでなく、指摘後に適法性を再確認し、議案の撤回・延期などを正式に検討する統制が機能しなかった点が重要です。

目次

何が起きたか

2025年5月14日の取締役会で期末配当議案を決議し、同年6月25日の定時株主総会で承認、翌26日に支払いました。配当は1株27円、総額4,749万7,239円です。代表取締役と管理本部長は、株主総会2日前の6月23日に会計監査人から分配可能額不足の説明を受けていました。

分配可能額が0円になった理由

2025年3月期の単体当期純損失は2.32億円で、期末の利益剰余金は0.72億円、その他資本剰余金は0.58億円でした。一方、自己株式残高は1.40億円でした。会社法・会社計算規則に基づく計算では分配可能額がなく、配当を実施できない状態でした。

同じ株主総会では資本準備金15億円をその他資本剰余金へ振り替える議案も承認され、2025年9月1日に効力が発生しました。ただし、将来効力が生じる資本振替や連結ベースの利益剰余金は、2025年3月31日の基準日における単体の分配可能額を代替しません。

外部調査委員会が挙げた原因

外部調査委員会は、取締役や管理部門における分配可能額規制の知識・意識の欠如、配当原資を検証するチェック体制と方法の不備、内部統制の機能不全を挙げました。管理部には計算書類の作成から剰余金処分までの手順書がなく、内部監査も相当程度形骸化していたとしています。

責任と再発防止

委員会は、本件配当により会社財務が毀損したとは評価せず、刑事・民事の法的責任を追及する必要性までは認めないとしました。会社も関係者への法的責任追及を予定していません。取締役6名と監査役3名は、3か月分の役員報酬の1~3割を自主返納します。

再発防止策として、法令研修、配当業務の分掌と承認経路の明確化、手順書・チェックリストの作成、役員会資料の事前配布、配当原資算定資料の整備、内部監査への配当プロセス追加、外部専門家の活用を掲げました。

会計士としての確認点

今後は、配当原資の算定資料が取締役会と監査役会へ事前に提示されるか、内部監査が是正状況を継続確認するか、会計監査人から指摘を受けた際のエスカレーション手続が明文化されるかを確認します。今回の公表は不正会計の認定ではなく、分配可能額規制違反とガバナンス・内部統制の問題として区別して読む必要があります。

一次資料

コンセック「分配可能額を超えた剰余金の配当に関する外部調査結果及びその再発防止策並びに公表が遅れた経緯について」(2026年11月6日)

確認:2026年11月6日 12:05(日本時間)

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