午前の国内決算まとめ|2026年11月5日

2026年11月5日午前の国内決算まとめ。正式決算10社、厳格0社、次点0社、参考良好3社、予想関連3社、重要影響5社、不適切会計0社、補足評価は◎3・○2・△2・×3。重要案件は日本郵船、エディオン、帝人。

日本郵船は売上高が前年同期比27.3%増、営業利益が91.9%増。エディオンは営業キャッシュフローが純利益を上回り、通期予想も上方修正しました。一方、帝人は特別退職金約76億円と事業譲渡益など一時要因を、本業の収益力と分けて見る必要があります。

2026年11月5日08:00~12:15(日本時間)に公表された正式な決算短信10社を、企業コード・対象期・決算種別で重複排除して確認しました。厳格判定0社、次点判定0社、参考良好3社です。

目次

投資家向けの重要な変化3点

  1. 日本郵船(9101):売上高1兆5,050.25億円、営業利益1,148.76億円。大幅増益ですが、経常利益には持分法投資利益1,120億円(うちONE 805億円)が含まれます。営業CF1,191.31億円と利益の構成を分けて確認する局面です。
  2. エディオン(2730):売上高4,163.67億円、営業利益238.48億円。営業CF313.05億円が純利益162.53億円を上回り、通期業績予想も上方修正しました。
  3. 帝人(3401):特別退職金約76億円を第2四半期に計上し、通期予想には織り込み済みです。営業利益707.94億円には事業譲渡益など非経常的な要因が含まれるため、継続的な収益力と区別して読みます。

午前枠の集計

  • 新規決算:10社
  • 厳格判定:良好0社/対象外10社(発表前の同一期間・同一定義の直接市場コンセンサス未取得)
  • 次点判定:良好0社/対象外10社(翌年度12か月会社予想未公表、かつコンセンサス不存在未確認)
  • 参考良好:3社(日本郵船、エディオン、ケーズホールディングス)/非該当7社/対象外0社
  • 業績予想の公表・修正:3社
  • 重要影響開示:5社
  • 不適切会計関連:0社
  • 補足評価:◎3社/○2社/△2社/×3社

セクター別には、家電量販のエディオンとケーズホールディングスが増収・大幅増益。海運の日本郵船も増収増益でした。一方、スポーツ用品のゴールドウインと遊技機のSANKYOは営業減益です。業種・対象期間・会計基準が異なるため、単純な順位付けは行っていません。

全社比較① 基本情報・判定

企業 業種 対象期 時刻 基準 厳格 次点 参考 補足
ゴールドウイン(8111) スポーツ用品 2027年3月期Q2 10:00 日本基準・連結 対象外 対象外 非該当 ×
リンナイ(5947) 熱機器 2027年3月期Q2 10:40 日本基準・連結 対象外 対象外 非該当 △
金下建設(1897) 建設 2026年12月期Q3 11:30 日本基準・連結 対象外 対象外 非該当 ×
エディオン(2730) 家電量販 2027年3月期Q2 11:30 日本基準・連結 対象外 対象外 良好 ◎
帝人(3401) 素材・ヘルスケア 2027年3月期Q2 11:30 IFRS・連結 対象外 対象外 非該当 △
SANKYO(6417) 遊技機 2027年3月期Q2 11:30 日本基準・連結 対象外 対象外 非該当 ×
ケーズホールディングス(8282) 家電量販 2027年3月期Q2 11:30 日本基準・連結 対象外 対象外 良好 ◎
アクシス(4012) 情報サービス 2026年12月期Q3 12:00 日本基準・連結 対象外 対象外 非該当 ○
日本ルツボ(5355) 耐火物 2027年3月期Q2 12:00 日本基準・連結 対象外 対象外 非該当 ○
日本郵船(9101) 海運 2027年3月期Q2 12:00 日本基準・連結 対象外 対象外 良好 ◎

全社比較② 主要数値

企業 売上高 前年同期比 営業利益 営業利益率 営業増益率 EPS 営業CF 会社予想
ゴールドウイン 560.94億円 +0.9% 47.56億円 8.5% ▲31.7% 40.28円 6.97億円 通期下方修正
リンナイ 2,399.20億円 +10.9% 215.41億円 9.0% ▲5.2% 100.73円 304.87億円 据え置き
金下建設 72.89億円 +23.3% 1.98億円 2.7% ▲96.5% 127.00円 Q3短信でCF計算書なし 据え置き
エディオン 4,163.67億円 +8.0% 238.48億円 5.7% +73.0% 153.67円 313.05億円 通期上方修正
帝人 4,395.62億円 ▲2.5% 707.94億円 16.1% 前年は赤字 272.26円 373.71億円 通期修正
SANKYO 810.25億円 ▲19.3% 273.07億円 33.7% ▲30.0% 103.79円 115.80億円 据え置き
ケーズHD 4,121.24億円 +9.4% 250.42億円 6.1% +92.2% 118.97円 272.80億円 据え置き
アクシス 68.97億円 +16.0% 8.17億円 11.8% +33.3% 125.09円 Q3短信でCF計算書なし 据え置き
日本ルツボ 55.52億円 短信で確認 3.19億円 5.7% 短信で確認 33.03円 8.25億円 据え置き
日本郵船 1兆5,050.25億円 +27.3% 1,148.76億円 7.6% +91.9% 503.86円 1,191.31億円 据え置き

粗利益・粗利率:各社短信の主要表で一律には開示されていないため、0ではなく「非開示/算出不可」としました。金融業ではありませんが、企業ごとに売上原価の表示範囲が異なるため、資料間で無理に比較していません。

各社の短い分析

ゴールドウイン(8111)

売上高は560.94億円で0.9%増でしたが、営業利益は47.56億円で31.7%減。上期の会社計画は売上・EPSとも上回った一方、通期予想は下方修正されています。売上の伸びより粗利・費用構造の悪化が強く表れた形です。次はブランド別の在庫回転と秋冬商戦の採算を確認します。
一次資料

リンナイ(5947)

売上高2,399.20億円は10.9%増、営業利益215.41億円は5.2%減。増収でも原材料費、保証引当、中国事業の弱さが利益を圧迫しました。米国関税の還付は一時要因として区別します。営業CF304.87億円は純利益139.08億円を上回っています。次は中国需要と価格転嫁の進捗を確認します。
一次資料

金下建設(1897)

売上高72.89億円は23.3%増でしたが、営業利益は1.98億円で96.5%減。本業の採算低下と、経常・最終利益の増加を分けて見る必要があります。Q3短信では営業CF計算書が作成されていません。次は工事採算と受注残の利益率を確認します。
一次資料

エディオン(2730)

売上高4,163.67億円は8.0%増、営業利益238.48億円は73.0%増。営業CF313.05億円が純利益162.53億円を上回り、利益の現金化も良好です。通期予想は上方修正されました。次は販促費と在庫水準、下期の利益率を確認します。
一次資料

帝人(3401)

売上収益4,395.62億円は2.5%減。営業利益707.94億円は前年の赤字から大幅改善しましたが、事業譲渡益など一時要因を含みます。特別退職金約76億円は通期予想に織り込み済みです。営業CF373.71億円と継続事業の収益力を分け、次は構造改革後の固定費低減を確認します。
決算短信/特別退職金の開示

SANKYO(6417)

売上高810.25億円は19.3%減、営業利益273.07億円は30.0%減。営業利益率は33.7%と高いものの、前年同期から売上・利益とも縮小しました。営業CFは115.80億円です。次は機種投入時期と受注・販売台数の回復を確認します。
一次資料

ケーズホールディングス(8282)

売上高4,121.24億円は9.4%増、営業利益250.42億円は92.2%増。営業CF272.80億円が純利益183.86億円を上回りました。家電量販の回復が利益率にも反映されています。次は粗利率と販促効率、在庫の増減を確認します。
一次資料

アクシス(4012)

売上高68.97億円は16.0%増、営業利益8.17億円は33.3%増。営業利益率は11.8%で、売上以上に利益が伸びました。Q3短信では営業CF計算書が作成されていません。次は案件採算と人員増に伴う固定費を確認します。
一次資料

日本ルツボ(5355)

売上高55.52億円、営業利益3.19億円、営業利益率5.7%。営業CF8.25億円は純利益2.19億円を上回りました。参考比較では売上が会社計画50%水準を上回った一方、EPSはわずかに未達です。次は耐火物需要と原燃料価格の転嫁を確認します。
一次資料

日本郵船(9101)

売上高1兆5,050.25億円は27.3%増、営業利益1,148.76億円は91.9%増。経常利益には持分法投資利益1,120億円が含まれ、ONEの寄与が大きい点に注意が必要です。営業CF1,191.31億円と純利益2,034.81億円には差があります。次はコンテナ市況と持分法利益の持続性を確認します。
一次資料

重要影響開示

  • ウェルネス・コミュニケーションズ(366A):子会社販売サービスの提供元で不正アクセスと情報漏えい。一次資料
  • チェンジホールディングス(3962):ふるさと納税サービスのWeb寄附受付を11月6日12時に再開予定。一次資料
  • モイ(5031):サイバー攻撃後のサービスを段階的に再開。一次資料
  • リミックスポイント(3825):暗号資産の含み益30.36億円、レンディング・ステーキング収益を開示。一次資料
  • 帝人(3401):特別退職金約76億円を計上。一次資料

会計士が気になった点

今朝は「増益」の中身に差がありました。日本郵船は持分法投資利益、帝人は事業譲渡益など一時要因の影響が大きく、エディオンとケーズHDは営業CFが純利益を上回っています。損益計算書だけでなく、利益の発生源と現金化を併せて確認することが重要です。

注記:参考良好は、発表前の会社計画を単純按分した季節性未調整の参考値等との比較です。市場コンセンサス超過を意味しません。Q1~Q3で翌年度12か月会社予想が未公表の場合、次点判定は非該当ではなく対象外としています。本記事は売買推奨ではありません。

出所:TDnet・各社決算短信・各社適時開示資料(2026年11月5日12:15まで)

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