2026年9月28日(月)から10月2日(金)までの東証一般市場の新規上場は、クラサスケミカル(646A)1社でした。10月2日に上場したハイネスコーポレーション(638A)はTOKYO PRO Marketのため、本集計の対象外です。また、10月1日のASNOVA Companies、NOK Group、キューデンホールディングスはテクニカル上場のため除外しています。
目次
週間IPO:クラサスケミカル(646A)
- 上場日:2026年9月29日
- 市場:東証スタンダード
- 事業:エチレン・プロピレンなどの基礎石油化学製品、有機化学製品、合成樹脂製品の製造・販売
- 上場形態:パーシャルスピンオフによるダイレクトリスティング
- 公募・売出し:なし
- 流通参考値段:200円
- 初値:218円(流通参考値段比 +9.0%)
- 初日高値:298円
- 初日終値:240円(流通参考値段比 +20.0%)
- 上場時発行済株式数:234,415,443株
- 初値時価総額:約511億円
- 初日終値時価総額:約563億円
- 初日出来高:27,452,300株(発行済株式数比 11.7%)
注意:今回は公募・売出しを実施していないため、通常のIPOで使う「公開価格」「公開株数」「公開株数に対する売買回転率」はありません。200円は公開価格ではなく、幹事取引参加者が提出し東証が板中心値段として採用した流通参考値段です。
直近公表決算と会社予想
2026年12月期中間期の連結実績は、売上高1,320.09億円、営業利益35.64億円、経常利益41.34億円、親会社株主に帰属する中間純利益26.21億円でした。
2026年12月期の会社予想は、売上高3,234億円、営業利益30億円、経常利益42億円、親会社株主に帰属する当期純利益17億円、EPS7.25円、年間配当12円です。
会計士が気になった点
- 上期営業利益が通期予想を上回っている
上期営業利益35.64億円に対し、通期予想は30億円です。単純な進捗率だけで上振れと判断せず、下期に想定する市況悪化、稼働率、販売数量、原料価格と価格転嫁の前提を確認する必要があります。 - 利益とキャッシュフローの差
上期の営業活動によるキャッシュフローは△179.38億円でした。棚卸資産の増加169.19億円、売上債権の増加59.89億円など運転資本負担が大きく、利益が現金化される時期を追う必要があります。 - スピンオフ後の資本関係
レゾナック・ホールディングスはクラサス株式の80%超を株主へ現物配当し、親会社ではなくなる予定です。上場後の株主構成、独立経営の実効性、石油化学市況への感応度を継続確認します。
実務的な読み方
初値騰落率はプラス9.0%ですが、今回は公募価格を起点とする需給イベントではありません。レゾナック株主への現物配当を伴うパーシャルスピンオフであり、初日出来高27.45百万株は発行済株式数の11.7%に相当します。価格形成を見る際は、通常IPOの公開株数倍率ではなく、既存株主からの売却圧力と独立後の業績・キャッシュフローを分けて考える必要があります。
一次情報
本記事は公表資料を整理したもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
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